Google Deep Mind AlphaGoに対する考察とか所感とかあと囲碁界の未来とか
2016年3月9日
囲碁5000年の歴史を揺るがす大事件が起きました。
gigazine.net
オセロ、チェス、将棋での人間の地位が既にコンピューターに地位を奪われつつある中、囲碁は完全情報ゲーム最後の砦と言われていた。
それは囲碁は他のゲームが8×8や9×9の盤上で戦いを繰り広げるのに対して、19×19と非常に広いフィールドであることや、他のゲームでは駒の動きや置くことができる位置が決まっているのに対して、囲碁は縛りが少ないということ。自由翻弄にゲームを進めることができ、選択肢が無限大にあるが故に、感覚的な要素も勝負に大きく作用され、コンピューターでは処理しきれないとされていた。
それ故、コンピューターが人間に勝利するのは少なくとも10年はかかると言われていた。
ちなみに10年前だと、100年はかかるとも言われていた。笑
近年、急速にテクノロジーが発達した結果、100年後の未来が今この時代に突如としてやってきたのだ。
この進歩は、本当にとてつもなく凄まじい。
自分は囲碁をやっているので、この事件に対して尚更敏感であったが、囲碁をやっていない人にとっても話題になっているのではないか。
ちなみに『AlphaGo』が登場するまでは、コンピューター囲碁で最強とされていたのは『Zen』や『Crazy Stone』というソフトなのだが、このプログラムはアマチュアの自分でも十分に勝てるくらいのレベルであった。
それが一気にステップアップし、世界のトッププロ棋士を倒したのだから、とてつもない事件である。
近年、AIを含めたテクノロジーの進歩というのは凄まじいものがある。
最近注目を浴びているドローンだったり、Apple Watchのようなスマートデバイスだったり、そもそもiPhoneなんて20年も前から見てみれば『小型モニター付き動画再生音声通話可能超高性能通信機器(カメラ付き)』である。笑
そういったテクノロジーが、今や当たり前となり、生活の一部となっている。
今後テクノロジーの進化に伴い、単純作業は人間の手から離れ、生活はより快適なものになっていくだろう。
その反面、同時に人間の存在意義が問われることにもなるだろう。
とまぁ、AlphaGoから関連してテクノロジーについて言及してみたが、今回のエントリーで本当に述べたかったのはそんなことではなく...
イ・セドルまじでかっけぇええええええええ
これにつきます。
上記に掲載している記事は5番勝負の初戦についての記事ですが、実はこの後2局目、3局目もイ・セドル(韓国の棋士)はAlphaGoに敗北してしまいます。
しかも、2局目3局目と回数を重ねる毎に、その実力差は明らかなものとなり、3局目は本当に見ていて苦しい程フルボッコにされるイ・セドルでした。
もうこの3局目が終了した時点で、僕を含む多くの囲碁ファンが「このまま1勝もできないだろう」と感じたに違いありません。それぐらいにAlphaGoの強さは圧倒的でした。
(↑AlphaGoにフルボッコにされたあとに頭を抱えるイ・セドル氏)
そして迎えた第4局、序盤にAlphaGoの珍手も飛び交う中、中盤に差し掛かったあたりではまたもやAlphaGoが盤面優勢にゲームを進行していました。
そんな中、イ・セドル氏がAlphaGoをも揺るがす神の一手を繰り出します!
matome.naver.jp
結局はこの一手でリズムを崩したAlphaGoはこのまま暴走。
最終的にイ・セドルの中押し勝ちで幕を閉じました。
www.gizmodo.jp
もうね、なんと言い表せば良いか分からないくらい感動しました。
囲碁の勝負を見て涙を流すことがあるなんて夢にも思ってませんでした。昨日は「こんなに感動できるなんて、囲碁を知っていてよかった」と思った人が少なからずいたと思う。 https://t.co/j4le67Szuw
— 政光順二 (@igokyoto) 2016年3月14日
アルファ碁に勝ったセドルに対してのみんなの気持ち pic.twitter.com/NGdqIeGORi
— 大熊悠人 (@kumanoyuuutu) 2016年3月13日
もうね、本当にこれすぎて...
あぁ、囲碁やっていて良かったな...
そしてイ・セドル、この勝負を本当によくぞ引き受けてくれました!
第5局はイ・セドルも善戦しましたが、結果的にAlphaGoが勝利して終わってみればAlphaGoの4勝1負。人工知能が完勝でした。
ただ、この1勝はとてつもなく大きなものだし、またAlphaGoとの今回の一局、人間側もまだまだ強くなれることを証明してくれました!
この1週間、本当に楽しかったです。
ありがとう!イ・セドル!
ありがとう!AlphaGo!
ありがとう!囲碁!!!!